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2015-12-24

2015年12月23日 陽明山系猴崁古道-大屯山南峰-大屯谷 大屯山南峰を非正式路から登る

青楓歩道から大屯山方向を見上げる
今年は暖冬だ。しかし、冬の台北地区が雨が多いことは変わりがない。そのぐずついた天候の間に、久々の晴天がぽっかり訪れた。その間を利用して、今回は陽明山系の大屯山南峰を、非オフィシャルルートで登った。暖冬のせいで、太陽が出るととても暑い。20度後半の陽気で、もっていった冷えたビールは頂上で飲むのに最適だった。

東側の陽明山公園からスタートし、西南の新北投駅へ歩く
登りの比較的少ないルート
普通大屯山の南峰は、陽名山公園の管理する山道経由で登るのが多いが、それ以外にも登山グループが開いたり整理した道がある。オフィシャル山道のように、道標を含め整備されているわけではない。踏跡も細々としたものである。したがって、地図を読んで進めることが前提だ。今回は、竹子湖の猴崁古道から登り、中正産業道路から直接尾根に取り付き、登山道に山道を経由して南峰を登頂した。下山は、もともと今年8月に歩くつもりだった大屯谷を下り、時間が早かったのでさらに台北親山歩道をMRT新北投駅へくだった。

陽明山公園裏門、奥に登山口が見える
青春嶺の急坂
今回は、平日であることや行程の公開が遅かったが、自分も含めて八名の山行となった。MRT北投駅に集合、8時半ごろにやってきた小9番バスで出発する。バスは山を登りはじめ、約20分ほどで陽明山公園後門バス停に来る。一人の老人と一緒に下車する。支度をして、公園の門をくぐる。その先左に道が始まるが、門は鉄網でふさがれ入れない。危険だからということだが、老人は脇から中に入る。我々も続いて入る。石畳の道は、問題ない。確かに、少し崩れている部分もあるが、どうやら役所は面倒をきらって塞いでいるようだ。途中、先ほどの老人が道の掃除をしている。ありがたいことだ。

涼亭から望む霞のなかの台北、その向こうには雪山山脈
大屯山が向こうに見える
ほんの数分で、大屯滝の下の池に到着する。そのすぐ左から、青春嶺に向けて階段の急坂が始まる。一気に高度を上げる。水道管が現れ、それにそって登ること少し、9時13分階段が終わる。十数分の登りだ。水道施設の建物の脇には、涼亭がある。天母や士林の街は、靄の中だ。その遥か遠くには雪山山脈が薄っすらと望める。霞は、数日前に天上山から見たと同じような感じだ。PM2.5のスモッグなのか。

猴崁古道は茶花の咲くなかをゆく
用水路の脇をゆく
道の左に大屯山が望める。玉瀧谷を過ぎて、猴崁產道を進む。二、三分で左に道路が分岐がする。用水路に水が流れている。水路の脇を進む猴崁古道の始まりだ。古道は、ほぼ用水路にそって進んでいく。5分ほどで茶花の樹園をすぎていく。ちょうどピンクや赤い花が満開だ。その先は、道の左端は急峻な崖になって谷に落ちている。9時43分、入口から約十数分で右に道が分岐する。登れば猴崁產道に続く。

枝沢をこえる
古道から出たところ
橋をこえて左に青楓歩道を行く
そのまま古道沿いに進む。すぐに最近補修された場所を過ぎる。大雨で崖が崩れた場所で、ほぼ作業が完成している。上から落ちた土や石でふさがれないよう、その部分は水路に蓋がかぶされている。更に10分ほど水路沿いに進む。右から大きな沢が注ぎ込むので、道は上にあがり迂回する。流れ込む枝沢はかなりの水量だ。一本橋が架かっているので助かる。古道は草がすこし被った場所を通ると、広い道にでて終了する。時刻は10時、古道は30分少しの歩きであった。
七星山が見える
楓林の中を登る
出たところは、この後歩く青楓歩道の入口である。正面には大屯山が高い。橋を越え、道標に従い左に歩道を進む。立派な手すりのある木製の道を、まず少し下り、すぐに登り返し始める。木製階段が石階段に換わる。振り返れば、谷の向こうに七星山が手前の尾根の向こうにすくっと立っている。さらに進むと、また木製階段が始まる。ここは楓の林だ。暖冬のため、もう一さえない感じだ。地面には海芋が一面に生えている、春には一面白い花が咲くだろう。10時17分、歩道は中正山産業道路にでて終了する。少し休憩する。
大屯山直登の山道入口
急登が続く
10時30分、歩道を少し右に行ったところに、細い踏跡が入っていく。この道は、大屯山の山腹を登り、主峰と南峰の鞍部へ直接続く道だ。もともとあった道のようだが、長い間ほとんど歩かれていなかったようで、先月藍天隊が入り道の手直しをした。その後は、続けて歩かれているようだが、まだまだ細い踏跡の段階だ。標識リボンマーカーがかなり密に続いているので、道を見失いことはないだろう。すぐにかなり急な坂が続く。枝尾根に取り付き、ところどころ熊笹の中を藪漕ぎをして進む。約30分ほど登ったところで、少し開けた場所に来る。休憩をとる。

山腹をトラバースしていく
南峰頂上
少し登った後、道は山腹に取り付いてトラバースしていく。登り下りはあるが、それまでの急登に比べれば楽だ。新しいマーカーリボンに加え、そうとう古ぼけた藍天隊のものもある。以前のものだろう。左側に南峰が木の枝越しに見えてくる。地形が開けてきて、鞍部が近い。結ばれているリボンは右と左に、それぞれ続いている。左にとり進む。11時30分、南峰へ続く山道に飛び出た。中正山産業道路から約1時間であった。今日は天気がとてもよい。日差しのもと歩くと暑いぐらいだ。森を抜け、草原の登りになる。11時44分、大屯山南峰頂上(標高959m)に到着する。持ってきたビールを取り出し、みんなで飲む。冷えたビールがとてもうまい。下に見える町は、やはり霞んでいる。

南峰から下ってくる
30分ほど強い日差しの下で休憩し、下り始める。急な下り坂だが、補助ロープが続く。道は土で滑りやすいので、ロープは助かる。数分で下りきる。大屯山西峰への道が右へ続く。我々は左にとり進む。ここから先は入らないようにという注意看板がある。これを直進すれば、中正山歩道へ続く。この道をほんの少し進み、右に下る道をとる。かなり急な道である。ちょうど3年前の12月には、この道を登ってきた。その時は、空気が透き通り南峰頂上からはかなり遠くまで見えた。急な坂をひたすら下る。そのうちに山腹をトラバースしていく。12時56分、少し開けたところで休憩する。

急な下りが続く


数分の休憩後、続けて下る。山崩れを通り過ぎる。ロープが渡してある。13時16分、大屯谷にたどり着く。ここからは、沢沿いに下っていく。沢といっても涸れ沢で、岩がゴロゴロしている。沢から水を引く塩ビ管が何本も頭の上を横切っていく。台風の爪痕だろう、倒木がある。そのすぐ下には、塩ビ管を柱にして崩れないようにした、穴がある。何のためなのか不思議だ。更に下っていく。左に踏跡があるので、そちらを行ってみるが、沢から離れてしまうので引き返してみると、果たして沢の下のほうにリボンマーカーがある。樹木が現れ、しばらく木々の下を行く。水が流れている。

大屯谷の下りはじめ
大岩のごろごろする中を下る
鉄砲水で流された石や倒木
クスノキの大木
右から涸沢が合流する。沢幅が広がり、大石や倒木で埋め尽くされている。勾配が緩やかになってきたので、鉄砲水がここで石や倒木を置いて流れていったのだろう。自然の力はすごい。もし、そこにいあわせたら、ただでは済まない。その下は、木々の間を進む。勾配はさらに緩やかになる。14時2分、舗装された産業道路にでて大屯谷の歩きは終わりだ。舗装路を下っていく。道脇の畑にはミカンが実っている。産業道路だが、幅が狭く一般の車両は通行が無理だろう。橋を超えるが、沢は大岩がゴロゴロする涸れ沢だ。山腹を回り込み、クスノキの大木の下をすぎ、14時20分大屯国民小学校の前に来る。少し休憩する。

大屯小学校
上清宮歩道から大屯谷が望める
本来は、ここから小6バスで下る予定であった。しかし時間もまだ早くメンバーの提案で、新北投まで歩くことにする。少し下ったところから、上清宮歩道が始まる。花崗岩階段の親山歩道である。初めは野菜畑の脇をゆく。開けたところからは、先ほど下ってきた大屯谷がくっきり見える。長い石段を下っていく。登りにとれば、それなりに大変だ。車道に出て上清宮入口の大きな涼亭で少し休む。

桜並木を過ぎる

道路わきからまた始まる石階段を下る。すぐにまた車道にでて、少し並行して進む。そこは桜並木で、春は花見客でにぎわうようだ。白宮山荘区の脇を行く、石階段歩道を引き続き下っていく。下りきり、住宅群のなかの一般道路につながる。復興高校の脇を行き、15時20分に新北投駅に着いた。約50分ほどの下りであった。

新北投に到着



久々の晴れで、気持ちのよい登山であった。気温があがり、冬の山とは思えないほど暑かった。平日であったが、山の上ではほかのハイカーにもであった。大屯山は、人気のある山である。登り下りにとった道は、陽明山公園のオフィシャルルートではない。こうした別の道をへて登るのも面白い。この部分はわかっている登山者しかこないので、静かである。道筋がはっきりしていないので、基本は地図や地形が読める登山者向けである。ルートについては、レベル4、体力的にはクラス3だ。

1 件のコメント:

  1. This is great! Beautiful and challenging trails are linked in this excellent hike. Come enjoy the trek!

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